MBA卒業生が日系企業に就職するということ

この1年半で状況が目まぐるしく変わったこともあって、私は就職活動を幅広くした方だ。

一般的にMBA卒業生で、キャリアチェンジを目論む人は、投資銀行とかコンサルといった外資系企業に就職する。日系の企業に就職する人は稀だ。サムソンやLGが現実的な就職先としてある韓国とは状況が大きく異なる。

なぜ日系企業に就職しないのか。

もちろんリスクが高すぎるからだ。

私の場合は外資系にこだわらず、日系企業も沢山面接をした。
いくつかの、日本企業との面接を通じて、やはりMBA取得者が日系企業に就職するのは難しいんだな、という想いは強くなった。

たとえば、

○面接官がMBAは意味がないということをやたら強調する。

○「中途と社員」と何度も言う。「中途入社」の対義語は「新卒社員」ではなく、「社員」みたいだ。

○自分たちの社員は同世代の最高の層がそろっているという自信があって、中途に求めるのはそこに対するスパイス(本当にこう言ったんです)だ。

○英語力の基準があるから、とにかくTOEICを受けてくれと言われる。

これが日本企業で働く場合の、自分のせいぜいの実力なのだろう。突破力どうこうで多少のブレはあるけれども、このような体制の中で働けば、きっとそういうパフォーマンスが出てくる。

何だかんだ言って、日本のほぼ全ての大企業は新卒で入社しないと偉くなれない。
日本企業がこのままで良いのかというアツイ問題はさておき、この事実の前には、どんな経歴だろうと、中途入社である限りやっぱり外様なのだ。

MBA私費組、キャリアチェンジャーで日系企業出身の人が極めて少ない理由は、この事実が良く分かった上で、リーズナブルな判断を下しているに過ぎないのだと思う。結果、MBA卒業生は外資系企業に多く入る。この状態だと、怖くて日系企業にキャリアを賭けられっか!ということになるからだ。
一方で、そういう外資系に就職するMBA学生たちを、日系企業の人事の方は「日本企業の力学が分かっていない、英語だけは少し喋れるスカした奴」と映る。彼らはますますMBAなんて要らねえ、と思う。

そうして両者の溝はどんどん広がっていくのだ。
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by noritaya | 2010-02-22 17:50